倒れた大木
あるとき男が一攫千金を得たいと思い、方法を教えてもらおうと物知りと評判の師をたずねた。
「ほう、お金持ちになりたいとな」
「はい、さいきん世間では西の方に旅にでてるとなにやら不思議なものを手に入れてとアッというまにお金持ちになれると聞きまして。師なら何か知っているかと思いまして」
「うむ、たしかに聞かなくもないが、、おぉ、そうだな、そういえば
、、ちょっとこっちにおいで」
師が一緒に散歩をうながし、すこし高い丘に登った
「あちらを見てごらん」
男が師が指した方向を見やると、大きな大木がバターンと倒れる様子が見えた。
「明日、あの木の根本を見に行ってごらん」
翌朝、男が木の根本を見に行くと、木こりが何百回、何千回と斧をふるった跡が見てとれた
師のもとを尋ねて、平伏して男が言った
「木こりが、何千回も斧を振るった跡がありました。大きな木が倒れるのも根本に何度も同じように、コツコツと斧を振り続けた結果だと知りました。ありがとうございます」
「そのとおりじゃ、賢い若者よ。大きな木を倒しておる者らは、本人が意識してるかしてないかは関わらず、根本まで近づけば、必ず、たくさん斧を振るっておるものだ。
それにな、もしよければ、このことも覚えておいてほしい。たしかに木は最後の一撃で倒れた。しかし、それまでの一振り一振り、そこに失敗はあっただろうか? 木こりは、ただ繰り返し、斧を振り、そして最後に木を倒せた。それがすべてだ、すべての一振りが失敗などではないのだ。
それにな、数多くのアイデアにしても、そう同じなんじゃ。木こりが斧を振るい続ける、そうしているうちに、ある日ふと『こういう角度で振るった方が深く切れるのではないか?』『こういう方法で振るえば木は倒れやすくなるのではないか?』と。アイデアは繰り返しルーティンを行なっていく中で『もうちょっとこうしたらより良くなるのではないか?』を続けているうちにその延長で、ふと何かがつながり合い、思いつくプレゼントのようなものなのじゃ。日々の繰り返しから、ほんの少しの伸びていくもの、その芽を大切に育てていくが良いぞ。おぬしにはきっと能力がある、だから大変でもおぬしの持っている斧を日々振るい続けなさい^^」
【いのりんコメントリー】
特にございません、
説教臭かったらごめんなさい、ぐらいで^^
よければこのあと、
1〜5分ほど瞑想していただいたり
するとぐっとサットサンっぽくなります。
サットサンのご紹介記事。
・お殿様のお面
・石の価値
***
ということで
今回は以上です。
でわでわ〜