MENU

その1はこちら
▶︎その1


そもそも、こちらのお話は…
▶︎「モノガタリ」シリーズ

出会い




ネコさんの中でもちょっと小さめだったジャネッコちゃん。




小さな頃から、とっても優しい気立ての持ち主でした。




そんなジャネッコちゃんは、いつの頃からか、お仲間のネコさんたちが、ネズミさんを捕らえて回るのが、どうしても苦手に。




もちろんネコさんたちがそのようにするのは、それはそれで必要なことであることは十分理解していたので、そんなネコさんたちに何を言うでもなく、




かと言って自分は興味はないもので、ただただ自分は、木の上の果実や、特にカカオ豆(コーヒーの原料)が大好きで、それらを食べて暮らしてました。




そんなふうにしてるジャネッコちゃんを見かけると、ほかの猫さんたちは
「なんで、猫なのにネズミをとらないんだろうね」
「なんか変わってるね、変だね、もっとガツガツ、ネズミをとらなきゃ、猫さんとは呼べないよ」
とゴニャゴニャ、ニャゴニャゴと陰口




「フ〜⤵︎ ニャ〜」




そんな陰口を耳にするたび、ジャネッコちゃんは、そっとうつむいて、その場を立ち去っておりました。





そんなある日、ジャネッコちゃんがおさんぽしていたときのこと。




「ウウゥ」



とつぜん上から“ドサッ”と言う音とともに、ひっかき傷だらけのネズミさんが目の前に落ちてきました。




「キャッ!」




ネコさんだけに、キャッとおどろいたジャネッコちゃん、あわてて駆け寄ると、ネズミさんは血だらけでした。




「ネズミさん?!どうしたの?!ニャにがあったの?」




ジャネッコちゃんが近づくと、「ハッ」とネコさんが近づいてきたことに気づいたネズミさんは血だらけなのに必死で逃げようとします。




「ニャにしてるの!逃げなくて大丈夫よ! ぜんっぜん、大丈夫!わたしはネコさんだけど、ネズミさんは食べないの! だから、逃げなくて、ぜんっぜん、大丈夫!」




ビックリした様子で、ジャネッコちゃんを見たネズミさんは、そのまま気を失って倒れました。




近づいて額に手をやると
「すごい熱!」




ジャネッコちゃんは、あわてて、ネズミさんを背中に載せ、森を駆け抜け、自分の穴ぐらに戻り、ネズミさんをベッドに横たわらせ、冷やしタオルで熱をとり眠るのも忘れ、必死になって、精一杯ネズミさんの看病をしました。




2〜3日たった頃でしょうか、、、




ピクリと、ネズミさんが動き、目を覚ましました。




「こ、、、ここは、、、???」




ジャネッコちゃんの必死の看病のかいがあって、ネズミさんが意識を取り戻したのです。




「よかった!」




ジャネッコちゃんが叫びました。




「!」




そばにネコさんが居たことに驚いたネズミさんは、また慌ててすぐに動こうとしてフラフラとなり、ふたたびベッドに倒れこみました。




「大丈夫よ!ぜんっぜん大丈夫!わたしはネコさんだけど、ネズミさんは食べないネコさんなの!わたしはジャネッコよ!カカオ豆が大好きなの! わたしはね、あなたの味方よ!」




ネズミさんは驚いた様子で、
「ホントにいるのかい?…ホントにいるんだ…」
と独りでそっとつぶやいたあとで、こちらを向き直して、尋ねました。




「ネズミを食べないネコさんなんているのかい、、、??? ぼくはこれまでずーーっとひたすらネコさんから逃げ回るだけの人生、いや、ネズミ生だったのに、、、」




と半分つぶやくように尋ねながら、まだ半信半疑、信じられないような、疑いの様子で、ジャネッコちゃんを見つめました。




「そんなこと言ったって知らないニャ(わ) ニャたしは、とにかくネズミさんニャんて食べない、ネズミさんを食べないんだから。



特に意味なんてニャいわ、ただネズミさんを食べるなんて、そんなに興味はニャいだけよ。



カカオ豆の方がとって美味しいんだから!ほかのネコさんは、みんな、ただカカオ豆の美味しさを知らないだけよ、たぶん!」




「たしかに、そうだな、、、キミが、もし、ネズミを食べるネコさんだったら、とっくに僕は食べられてるだろうしな、、、




もしかして、キミはほんとにネズミを食べないネコさんなのかも知れない、




そんなネコさんがいるなんて信じられないけど…」




ジャネッコちゃんは半分プリつきながら言った。
「そんなこと言ったって、だって、しょうがないニャいじゃニャい。だって、そうニャんだから」

▶︎「だってしょうがないじゃない/Datte Shouganai Jyanai」〜和田アキコ〜



「チュ〜〜」
ネズミさんは何やら考え中(チュー)
どうやら考え事をするとき「チュ〜」という口癖がある様子。




「まあ、いいじゃニャい。あニャた、名前は?」




「え?ぼく?ジュリーだよ。ネズミのジュリー」




「ニャんだか、ネズミなのに変な名前ね、沢田研二さんみたいな名前ね、いいわ、ジュリーね。いいわ、ジュリー、完全に傷が治って、元気に動けるようになるまでは、うちにいたらいいわ」




「でも、ほかのネコさんたちに見られたら、キミに迷惑がかかるんじゃ」




「そんなのキャまわニャいわ、だってわたしはジャネッコなんだから。あなたはニャにも考えず、元気にニャっていいたらいいニャ」




「チュ〜⤵︎」
チュよがりを言っても、すぐにも立ち上がれないし、
ジュリーはお世話になることにしました。




「これ、私がつくった、大好きなカカオ豆のスープよ!とっても元気になるんだから、これを飲んで、早く元気になって」




「ん?なんだい?この黒いスープは…。おー!おいしー!なんだか元気にもなるし、ホッコリもするな〜、ありがとう♪」




ジャネッコちゃんお手製の特製スープを美味しく飲みながら、ジュリーは体と、心があたたかくなっていくのを感じていました。




、、、




con to  next
▶︎その3



【おまけ】

https://youtube.com/watch?v=IOuV1_gm2ro%3Frel%3D0

https://youtube.com/watch?v=IOuV1_gm2ro%3Frel%3D0



実は、わたくし、以前1〜2年ほど、“楽しんDayルーティング”と言うシリーズをひそかに書いておりまして(まだ終わってないけど〜!🤣🤣🤣)


その中で、“今日の音楽”というスペースで、お気に入りの音楽を紹介、みたいなのをやってまして


この曲は、そちらに収録させていただいてた曲になります〜♪

念のため…
▶︎  “今日の音楽” 収録曲一覧

目次