詩とは
ぼくにとっては
羽の生えた声です
彼方から届く声です
声は
さまざま形、サインとして
ぼくらに届いてくる時もあります
明確な言葉で
届く時もあれば
そうじゃない時もあります
それはとっても
ささやかでかすかで
だから
ときどき合間から
きらりと輝く
ぼくらにも
声を
いろんな形にして届ける
いろんな方法が与えられました
言葉はその1つです。
ですからぼくは
多くの言葉や文章の中から
ときどき声が聞こえてくる気がします
だからぼくは
言葉とは、言葉だから、
ただ言葉として広まっていくのではなく
言葉が
その先を超え羽ばたいていけるのは
その中に聞こえる声の力じゃないかな?と思っているんです
もしかしたら
そんな中で純度の高い
声のかたまりみたいなものが
詩なのかもしれない、と
いつしか思うようになりました
だからそんな
声が聞こえてくるような言葉
そんな
ある種の言葉には羽がついていて
そんな言葉は風にのって広まっていき
そして
それはそのときに
必要な言葉
必要な声として
それを
必要としてる人のもとに
まさに完璧なタイミングで
かならず
ちゃんと届いていくれる
そう
信じてます
いえ
そう“確信”しています
旅の中で
そんな風景を
たくさん見てきたからです
ときに
明確な形をうまくつくれない
言葉にはなれていない声もあるでしょう
明確な形になる手前の
そんな言葉だったり声もあるでしょう
そんな声も言葉だったりも
ちゃんと風にとけて
遠くまで旅をしていきます
そして
ちゃんと
必要な言葉
必要な声として
それを
その時に必要としてる人の
もとにちゃんと届いていくれる
そんな声
そんな詩、を
「心配ないからね、安心してね」と

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