日干「己(つちのと)」より
己(つちのと=土の弟)とは、陰の「土」の気。
一言で、たとえると、
「マイペースで多くのものを吸収していく、 ものすごい養分を秘めた耕された田畑」
自然界になぞらえると「田畑」のイメ ージの方です。
「田畑」とは、すべての物が、そこから立ち上がる土台とされています。
特徴
「己」の人は多芸多才で、いろいろなことをこなせる器用さを持っている人が多いとされます。それは田畑が豊富な栄養を含んでいて、さまざまな物にエネルギーを分け与え育てていく様に似ています。
人への接し方も、穏やか、善良、公平なのも、大地が、どんなものも受け入れ、さまざまな物にエネルギーを分け与え育てていく様と同じです。
ただし、ときどきですが、注意深さが、思い切りの悪さや度量の小ささに繋がってしまうこともあります。
基本的に、マイペースで、さまざまな知識や情報、経験を吸収しながら、時間をかけて、自分の信念を作るので、時間と慎重さが必要なこともあり、それだけに内面は複雑な面があり、見かけほどお人好しではありません。
また、庶民性が あり、常識人なので、広く一般大衆を対象にした仕事やサービス業などで成功しやすいでしょう。 トラブルや人と人との調整役などにも最適です。ただし、あれもこれもと手を出しすぎて何か一つに集中しきれず、何もにできなかったり、迷いやすいという欠点も出てきます。
田畑はよく耕されるかどうかで、作物の出来に違いが出てきます。そのため本質的な勉強家で、自己の充実をはかることに熱心です。 そうした努力の方向性が一致するか、しないかで人生 が大きく左右されるタイプでもあります。
柔軟な性格の持ち主で、何をやらせても飲み込みが良く、環境の変化に対処していける人です。
家庭的で場の空気を読むのがうまく、誰かの面倒を見たり女房役となって人を支えることが嫌いではありません。 親切で面倒見の良い人ですが、しっかりと社会に目を向けている現実的な人で、 周囲の人を和ませながら仕事もきちんとこなしていけます。
一方で、柔軟でそれなりに何でもこなせるがゆえに、器用貧乏になりやすいタイプでもあります。 悪い面が出れば、何でも出来るわりにどれも中途半端ということがあるかもしれません。